西田幾多郎の言葉に主体的な学びのヒントがあります
このフォーラムは、小職が富山大学附属特別支援学校長を任ぜられていた際に、学校改革の一環として教師のアクティブラーニングを「学びあいの場」と称した研修で始めたことを契機に、主体的に学び続ける全ての“学び者”の集いの場として発展してきました。最近は多様性とAI時代を見据えた教育観・学習観そして世界観をテーマにした学びあいを通じて、ワークショップ参加者の自由と承認の対峙を止揚するための学修を支援しています。
富山大学名誉教授 竹村 哲
理念
一人ひとりが自分らしくなる文化を協創します
私たち教師は、教職を通じて自己実現することを選んだ者達です。それは子どもの人格形成への献身を通じて自らも自己実現することを意味します。初めから完璧な教師はいません。一人ひとりの自分らしさ(identity)とその有り様(sense of authencity)には常に乖離があるからです。ただし、少なくともこの事実を引き受けて自分らしくなる(well-becoming of authencity)勇気があれば子どもにより貢献することができるのです。自己にもとづく関わりに努める必要があるのです。“教師が変われば子どもは変わる”、このフォーラムはその想いを大切にして教師の主体的な学びを応援しています。
主な取組み
1
主体的な学びの発揚
学校や大学などで、人生の学習観(自己内展)そして主体的な学びの概念(弁証法的統合/セルフスタディ)を説く活動をしています。
2
教師のセルフスタディ支援
教育の質的発展を目指して、メンバーが赴いて、教師の教育実践を協同して学びあいながら、教師の子どもを観る力をつけることをサポートしています。
3
教育的問いの哲学対話
自分らしさ(Identity vs. Authenticity)について参加者と考え自由の本質を掘り下げながら、教師としての実行可能で望ましい徳育のあり方を協創しています。
講座・ワークショップ
人生の学習観
~意識現象に焦点をあてながら~
2021年6月11日~2022年1月21日
於)富山大学
教師が変われば子どもは変わる
~教師の「見方・考え方」を問う~
2022年5月14日~2022年7月9日
於)富山大学
主体的な学び
~正解のない問いへの挑戦~
2022年11月19日~2022年12月3日
於)富山大学
多様性時代の徳育論
~ChatGPTの自由より~
2023年5月30日~8月4日
於)富山大学
“ゆるし”が齎す自由の学び
~持続可能な共生社会のために~
2023年11月23日~12月3日
於)富山大学
言葉の泉
私たちの願い
教師として,大切な子どもたちに生きる力を培うことは決して容易ではありません。この理由の一つに私たち教師が日々ちゃんとしなければならないという思いにとらわれて、自らの生きる力のもととなる人格の尊厳を自己に認める意識(自己尊重)を失念してしまっていることが挙げられると思います。しかしながら自己尊重が齎すウェルビーイングを知らずして本当に子どもの人格形成に寄与することが出来るでしょうか。それは不可能です。そこで、私たちは、教師の自己尊重、人間教育の質的発展、引いては共生文化の醸成に貢献できることを願っています。
問い合わせ
生きる力を培う教師の会
私たちは、教師の世界の見方[世界観]と学びの考え方[学習観]が広がれば子どもは変わるという想いを大切にしている仲間です。そして、それぞれの校種の中で、これまで以上に子どもに生きる力を培うべく学び続けています。本HPをご覧になり、多少なりとも関心をもたれましたなら、どうぞ気軽に問い合わせいただきたいと思います。