top of page

👍(いいね)疲れの意味とは?

更新日:3月19日

子どもの経験には、その形式に柔軟さがあります。ところが、成長に伴ってそのような経験ができにくくなってきているように感じます。確かに、幼児期には、想像・記憶・知覚のバランスに満ちたおもちゃがあてがわれています[竹村2000]。しかし、小学校からはこのバランスが記憶に偏ってしまうのです。その結果、頭でっかちになってしまった若者は、既成事実の延長線上でしかものごとを考えにくくなっているように感じます。また、スマートフォンは今や若者にとって不可欠なものとなっていますが、その理由の一つが、ギャラリー(写真や動画を記録するアプリ)と多くの人とつながることのできるアプリにあると思います。必要な時に好きな記憶を呼び起こし、常に仲のいい友人とつながっていれば、孤独を感じずにいられます。しかし、このような最新の情報技術を介した仮想の経験が浸透することによって、直に知覚すること、刹那に生き生きと想像することの良さが忘れられているように思います。最近「👍(いいね)疲れ」という言葉を聞くようになりました。SNS上の相手に意識を向け続けることに少なからずの人が疲れてきているのです。今一度、直の経験の大切さを見直す必要があるのではないでしょうか。【第3講 経験の学習より抜粋】


©2022 フォーラム『学びと教師』

bottom of page